信用取引の契約締結前交付書面(この書面は、金融商品取引法第37条の3の規定によりお渡しするものです。)株式会社EMCOM証券この書面には、信用取引を行っていただく上でのリスクや留意点が記載されています。あらかじめよくお読みいただき、ご不明な点は、お取引開始前にご確認ください。1.信用取引とは○信用取引は、お客様に一定の保証金(委託保証金)を当社に担保として差し入れていただき、売付けに必要な株券(※)・優先出資証券・投資信託の受益証券・投資証券等(以下「株券等」と言います。)や買付けに必要な資金を当社からお客様にお貸しして売買を行っていただく取引です。なお、お貸しした株券等や資金は、あらかじめ定められた期限までに返済していただく必要があり、この期限を超えて信用取引を継続することはできません。※株券…この説明書では株券を中心に説明しておりますが、優先出資証券、投資信託の受益証券、投資証券等につきましても基本的に取扱いは同じです。○信用取引には2つの種類があります。具体的には「制度信用取引」と「一般信用取引」の2種類があります。この2つの信用取引の間には、利用できる銘柄の範囲や返済の期限等について異なる制約がありますので、ご注意ください。※ただし現在、当社でご利用いただけるのは「制度信用取引」に限らせていただいております。○信用取引の利用が過度であると金融商品取引所が認める場合などには、委託保証金率の引上げなどの措置をとることがあります。また、当社自身の判断によって、独自に信用取引の利用を制限したり、代用有価証券の掛目の変更又は除外(以下「掛目の変更等」といいます。)を行う場合もあります。詳しくは別紙「信用取引の開始基準等その他説明書」をご参照ください。○信用取引は、お客様の投資した資金に比べて大きな利益が期待できますが、その一方で価格の変動が予想と違った場合には、損失も大きくなります。したがって、信用取引を利用するときは、取引の仕組みやリスクについて十分に把握するとともに、1お客様自らの資力、投資目的及び投資経験等に照らして適切であると判断する場合にのみ、自己の責任において行うことが肝要です。2.手数料など諸経費について・信用取引を行うにあたっては、別紙「手数料率一覧表」に記載の売買手数料及び別紙「信用取引の開始基準等その他説明書」に記載の信用管理費・名義書換料・権利処理手数料(一般信用取引)をいただきます。・信用取引の買付けの場合、買付代金に対する金利をお支払いいただきます。また、売付けの場合、売付け株券等に対する貸株料及び品貸料をお支払いいただきます。なお、買付金利、貸株料、品貸料につきましては別紙「信用取引の開始基準等その他説明書」に記載しております。3.委託保証金について・信用取引を行うにあたっては、別紙「信用取引の開始基準等その他説明書」に記載の委託保証金(有価証券により代用することが可能です。)を担保として差し入れていただきます。・委託保証金は、売買代金の30%以上で、かつ50万円以上が必要です(※)。また、有価証券により代用する場合の有価証券の種類、代用価格等は別紙「信用取引の開始基準等その他説明書」に定めるところによります。(※)当社で信用口座を開設する際には開始基準として100万円が必要です。新興市場(マザーズ・ヘラクレス・セントレックス・ジャスダック)の委託保証金につきましては売買代金の40%以上で、かつ100万円以上が必要で二階建て(注)は禁止となっております。(注)二階建て…同一銘柄を担保に同一銘柄の建玉を建てること4.信用取引リスクについて信用取引は、少額の委託保証金で多額の取引を行うことができることから、時として多額の損失が発生する可能性を有しています。したがって、信用取引の開始にあたっては、下記の内容を十分に把握する必要があります。(1)信用取引を行うにあたっては、株式相場、為替相場、不動産相場、商品相場等の変動や投資信託、投資証券等の裏付けとなっている株式、債券、不動産、商品等(以下「裏付け資産」(※)といいます。)の価格や評価額の変動に伴い、信用取引の対象となっている株式等の価格が変動することによって損失が生じるおそれがあります。また、その損失の額が差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。(※)裏付け資産が、投資信託、投資証券等である場合には、その昀終的な裏2付け資産を含みます。(2)信用取引の対象となっている株式等の発行者又は保証会社等の業務や財産の状況に変化が生じた場合や、裏付け資産の発行者又は保証会社等の業務や財産の状況に変化が生じた場合、信用取引の対象となっている株式等の価格が変動することによって損失が生じるおそれがあります。また、その損失の額が、差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。(3)信用取引により売買した株券等のその後の値動きにより計算上の損失が生じたり、委託保証金代用有価証券の値下がり又は掛目の変更等により、委託保証金の率が20%未満になったときは、不足額を翌々日正午までに差し入れていただきます。(場合によっては、委託保証金の率が20%未満にならなくても追加保証金を差し入れていただくことがあります。)(4)所定の期日までに不足額を差し入れない場合や、約諾書の定めによりその他の期限の利益の喪失の事由に該当した場合には、損失を被った状態で建玉(信用取引のうち決済が結了していないもの)の一部又は全部を決済(反対売買または現引・現渡)される場合もあります。更にこの場合、その決済で生じた損失についても責任を負うことになります。(5)信用取引の利用が過度であると金融商品取引所が認める場合には、委託保証金率の引上げ、信用取引の制限または禁止の措置をとることがあります。※詳細は、各取引所で公表されている「日々公表銘柄の指定等に関するガイドライン」及び「信用取引に係る委託保証金の率の引上げ措置等に関するガイドライン」でご確認いただけます。このように信用取引は、お客様の投資した資金に比べて大きな利益が期待できる反面、価格の変動が予想と違った場合には、損失も大きくなります。したがって、信用取引を利用するときは、その仕組みをよく知り、お客様自身の判断と責任において行うようお願いいたします。5.クーリング・オフ(契約破棄)について信用取引はクーリング・オフ(契約破棄)の対象にはなりません。信用取引に関しては、金融商品取引法第37条の6の規定の適用はありません。6.信用取引の仕組みについて6-1制度信用取引(1)制度信用取引とは、金融商品取引所に上場している株券等を対象とし、品貸料及び返済期限等が金融商品取引所の規定により決定されている信用取引です。3また、制度信用取引によって行った売買の決済のために、当社は証券金融会社から売付株券等及び買付代金を金融商品取引所の決済機構を通じて借り入れること(貸借取引)ができます。(2)制度信用取引ができる銘柄は、株券のうち、金融商品取引所が決めた銘柄(制度信用銘柄)に限られます。なお、制度信用銘柄を対象とした買付けであれば、貸借取引により当社が買付代金を借り入れることは原則として可能ですが、売付株券を借り入れることができるのは、制度信用銘柄のうち、金融商品取引所が決めた銘柄(貸借銘柄)に限られます。(3)制度信用取引の返済期限は6ヶ月と決められており、6ヶ月を超えて制度信用取引を継続することはできません。なお、制度信用取引を継続することが適当ではないと認められるときには、制度信用取引の返済期限(6ヶ月)の定めにかかわらず、金融商品取引所により返済期限の変更(返済期限の繰上げ)が行われることがありますので、ご注意ください。(4)制度信用取引における金利、貸株料は、証券金融会社の金利及びその時々の金利情勢等によって決定されることになります。また、貸借取引について、証券金融会社において株不足(貸借取引残高において貸株数が融資株数を上回った状態)が生じ、この株券を調達するための費用がかかった場合には、売り方は品貸料(いわゆる逆日歩)を支払い、買い方はこれを受け取ることになりますが、品貸料は、その時々の株券調達状況等に基づき決定されることとなります。(5)制度信用取引について売り方のお客様からお支払いいただく貸株料は、品貸料とは異なり、買い方のお客様がこれを受け取るものではありません。なお、貸株料等の信用取引に係るコストについては、別紙「信用取引の開始基準等その他説明書」をご覧ください。(6)制度信用取引によって売買している株券が、株式分割による株式を受ける権利又は株主に対する新株予約権等が付与されたことにより権利落ちとなったときは、金融商品取引所が定める方法によりこれらの権利の処理を行うことで、売り方・買い方双方の不公平をなくします。(注)ただし、株式分割の場合の権利の処理は、次のとおり、分割比率によってその方法が異なります。・売買単位の整数倍の新株式が割り当てられる株式分割の場合(分割比率1:2等)株式分割の分割比率に応じて、制度信用取引の売付け又は買付けの数量を増加し、売買値(約定値段)を減額します。・上記以外の株式分割の場合(分割比率1:1.5等)金融商品取引所が定める権利処理価格の分を昀初の売買値(約定値段)より引き下げます。また、配当相当額については、その株式の配当金が確定した4あと(通常、配当落ちは約3ヶ月後)、配当調整金額を買い方は受け取り、売り方は支払うこととなります。(注)制度信用取引では、お客様が買い付けた株券は、担保として金融商品取引業に留保され、さらに、貸借取引を利用した場合には証券金融会社の留保されます。当該株券に株式分割による株式を受ける権利又は株主に対する新株予約権等の権利が付与された場合、当該権利の行使をお客様が直接行うことができないため上記の金融商品取引所が制度信用取引の権利の処理についてルールを定めています。なお、制度信用取引を行っている銘柄にこれらの権利が付与された場合でも①事実上譲渡が禁止されるなど権利の引渡しができない場合、②権利行使を特定の条件に合致する株主のみに限定している場合など、譲渡性及び換金可能性、権利の行使に付された条件等を勘案して権利の処理を行うことが事実上不可能となりますので、当該権利の処理を行わない場合があります。また、権利の価値が事実上無価値又は無価値に等しい場合には権利処理を行う必要性がないと言えます。(7)証券金融会社は、貸借銘柄について、株券の調達が困難となるおそれが生じた場合には、貸株利用につき注意を喚起することがあります。また、株券の調達が困難となった場合には、貸株利用の制限または停止の措置を行うことがあります。この場合には、制度信用取引による新規の売付けや、買付けた銘柄の売却・現引きによる返済ができないことがあったり、制約されたりすることがあります。6-2一般信用取引(現在、当社では取り扱っておりません。)(1)一般信用取引とは、金融商品取引所に上場している株券を対象としますが、品貸料、返済期間等はお客様と当社との間で自由に決定することができる信用取引です。しかし、一般信用取引によって行った売買の決済のために、貸借取引を利用することはできません。(2)一般信用取引ができる銘柄は、株券であれば、上場廃止基準に該当した銘柄及び当社が独自に取引を制限している銘柄を除いたものとなります。なお、金融商品取引所が売買状況等により、特定の銘柄について一般信用取引の利用を禁止する場合もあります。(3)一般信用取引における貸株料、品貸料、返済期限及び金利は、その時々の金利情勢、株券調達状況等に基づき、お客様と当社との合意によって決定されることになります。また、貸株料、品貸料及び金利は、金利情勢、株券調達状況等によって変動する場合がありますので、一般信用取引を利用されるお客様は当社にご確認ください。5(注)その額は、その時々の金利情勢、株券調達状況等に基づき決定されますので、本