国土交通省地価調査課平成21年2月【第5回】平成20年第4四半期<平成20年10月1日~平成21年1月1日の動向>本報告は、地域の不動産鑑定士による主要都市の高度利用地における四半期地価動向の報告を集約したものである。調査の概要1調査目的主要都市の地価動向を先行的に表しやすい高度利用地等の地区について、四半期毎に地価動向を把握することにより先行的な地価動向を明らかにする。2調査内容鑑定評価員(不動産鑑定士)が調査対象地区の不動産市場の動向に関する情報を収集するとともに、不動産鑑定評価手法による地価動向の把握を行い、その結果を国土交通省において集約する(鑑定評価員134名)。また、各地区の不動産関連企業、金融機関等の地元不動産関係者にヒアリングを行った結果を掲載する。3対象地区三大都市圏、地方中心都市等において特に地価動向を把握する必要性の高い地区今回は、東京圏65地区、大阪圏39地区、名古屋圏14地区、地方中心都市等32地区計150地区(地区の概要は別紙参照)住宅系地区・・・高層住宅等により高度利用されている地区(42地区)、商業系地区・・・店舗、事務所等が高度に集積している地区(108地区)4調査時点毎年1月1日、4月1日、7月1日、10月1日の4回実施する。5調査機関国土交通省が(財)日本不動産研究所に委託して実施する。6調査項目の説明総合評価・・・対象地区の代表的地点(地価公示地点を除く)の土地価格を鑑定評価員が鑑定評価し、四半期ごと(前回調査時点から今回調査時点の3ヶ月間)の変動率を9区分(※注1)で記載※注1:上昇(6%以上)、:上昇(3%以上6%未満)、:上昇(0%超3%未満)、:横ばい(0%)、:下落(0%超3%未満)、:下落(3%以上6%未満)、:下落(6%以上9%未満)、:下落(9%以上12%未満)、:下落(12%以上)詳細項目・・・対象地区内全体について、地価動向に影響を与える以下の要因を鑑定評価員が判断し記載取引価格・・・対象地区の不動産(土地又は土地建物の複合不動産の土地に相当する部分)の取引価格の四半期の動向により3区分(※注2)で記載取引利回り・・・対象地区の不動産(土地、又は土地建物の複合不動産)の取引に関する利回り(純収益を取引価格で除した値)の四半期の動向により3区分(※注2)で記載取引件数・・・対象地区の不動産(土地、又は土地建物の複合不動産)の取引件数の四半期の動向により3区分(※注2)で記載投資用不動産の供給・・・投資用不動産の供給件数の四半期の動向により3区分(※注2)で記載オフィス賃料・・・商業系地区においてオフィス賃料の四半期の動向により3区分(※注2)で記載店舗賃料・・・商業系地区において店舗賃料の四半期の動向により3区分(※注2)で記載マンション分譲価格・・・住宅系地区において新築マンションの分譲価格の四半期の動向により3区分(※注2)で記載マンション賃料・・・住宅系地区において賃貸マンションの賃料の四半期の動向により3区分(※注2)で記載※注2△:上昇、増加、□:横ばい、▽:下落、減少鑑定評価員のコメント・・・不動産市場の動向に関して、鑑定評価員の意見のうち、対象地区内全体の地価動向について特徴的なコメントを記載ヒアリングに応じて頂いた地元関係者の声の一例・・・対象地区内の不動産市場の動向に関して、国土交通省各地方整備局等が各地区の不動産関連業者、金融機関等の地元不動産関係者に、ヒアリングして収集した声の一部を掲載19年第42(4.7%)24(55.8%)14(32.6%)3(7.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)43(100.0%)20年第10(0.0%)5(11.6%)15(34.9%)20(46.5%)1(2.3%)1(2.3%)1(2.3%)0(0.0%)0(0.0%)43(100.0%)20年第20(0.0%)0(0.0%)4(9.3%)25(58.1%)10(23.3%)3(7.0%)1(2.3%)0(0.0%)0(0.0%)43(100.0%)20年第30(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)4(6.2%)47(72.3%)12(18.5%)2(3.1%)0(0.0%)0(0.0%)65(100.0%)20年第40(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)8(12.3%)45(69.2%)10(15.4%)2(3.1%)0(0.0%)65(100.0%)19年第40(0.0%)11(42.3%)6(23.1%)7(26.9%)2(7.7%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)26(100.0%)20年第10(0.0%)0(0.0%)6(23.1%)15(57.7%)5(19.2%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)26(100.0%)20年第20(0.0%)0(0.0%)3(11.5%)12(46.2%)9(34.6%)1(3.8%)1(3.8%)0(0.0%)0(0.0%)26(100.0%)20年第30(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)3(7.7%)15(38.5%)19(48.7%)2(5.1%)0(0.0%)0(0.0%)39(100.0%)20年第40(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)10(25.6%)17(43.6%)8(20.5%)4(10.3%)0(0.0%)39(100.0%)19年第40(0.0%)6(54.5%)5(45.5%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)11(100.0%)20年第10(0.0%)0(0.0%)2(18.2%)8(72.7%)1(9.1%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)11(100.0%)20年第20(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)1(9.1%)7(63.6%)3(27.3%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)11(100.0%)20年第30(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)1(7.1%)3(21.4%)8(57.1%)2(14.3%)0(0.0%)0(0.0%)14(100.0%)20年第40(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)3(21.4%)6(42.9%)2(14.3%)3(21.4%)14(100.0%)19年第43(15.0%)6(30.0%)10(50.0%)1(5.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)20(100.0%)20年第10(0.0%)0(0.0%)13(65.0%)7(35.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)20(100.0%)20年第20(0.0%)0(0.0%)6(30.0%)11(55.0%)2(10.0%)1(5.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)20(100.0%)20年第30(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)14(43.8%)14(43.8%)4(12.5%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)32(100.0%)20年第40(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)2(6.3%)15(46.9%)9(28.1%)1(3.1%)4(12.5%)1(3.1%)32(100.0%)19年第45(5.0%)47(47.0%)35(35.0%)11(11.0%)2(2.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)100(100.0%)20年第10(0.0%)5(5.0%)36(36.0%)50(50.0%)7(7.0%)1(1.0%)1(1.0%)0(0.0%)0(0.0%)100(100.0%)20年第20(0.0%)0(0.0%)13(13.0%)49(49.0%)28(28.0%)8(8.0%)2(2.0%)0(0.0%)0(0.0%)100(100.0%)20年第30(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)22(14.7%)79(52.7%)43(28.7%)6(4.0%)0(0.0%)0(0.0%)150(100.0%)20年第40(0.0%)0(0.0%)0(0.0%)2(1.3%)33(22.0%)74(49.3%)25(16.7%)12(8.0%)4(2.7%)150(100.0%)※19年第4・・・H19.10.1~H20.1.1、20年第1・・・H20.1.1~H20.4.1、20年第2・・・H20.4.1~H20.7.1、20年第3・・・H20.7.1~H20.10.1、20年第4・・・H20.10.1~H21.1.1※(~%)は、各期・各圏域ごとの地区数計に対する変動率区分に属する地区数の割合※ は、各期・各圏域ごとに最も地区数の多い変動率区分、 は、次に地区数の多い変動率区分 ※変動率の区分を一部変更したので、各変動率区分に属する地区数は前回までに公表した地価LOOKレポートとは若干異なります。上昇横ばい下落6%以上3%以上6%未満0%超3%未満12%以上計地価LOOKレポート(概括) 平成20年第4四半期(10/1~1/1)の主要都市の高度利用地の地価動向は、ほぼ全ての地区(調査した150地区のうち148地区(98.6%))で下落となりました。このうち、3%以上(年率換算で11.5%以上)の下落が前回調査の49地区から今回調査では115地区へ、6%以上(年率換算で21%以上)の下落が前回調査の6地区から今回調査では41地区へそれぞれ増加するなど、高度利用地の地価は下落傾向が強まっています。 三大都市圏においては、全ての地区で下落となりました。東京圏及び大阪圏では、大半の地区で3%以上の下落となり、名古屋圏では、大半の地区で6%以上の下落となりました。地方圏においては、横ばいの2地区を除き下落となり、とりわけ、仙台、福岡では、半数以上の地区で6%以上の下落となりました。 今回の地価の下落傾向は、地価LOOKレポートにおける判断を総合すると、景気の悪化、新規分譲マンションの販売不振、投資・融資等の資金調達環境の悪化等を背景として土地に対する需要が減退したことや、オフィスビル等における空室率の上昇、賃料の下落等により、収益力について一部で低下する傾向が見られたことが主な要因と考えられます。東京圏大阪圏名古屋圏地方圏6%以上9%未満地価LOOK総合評価(変動率)地区数一覧3%以上6%未満0%超3%未満計9%以上12%未満0%都道府県都市名行政区区分地区H20.1/1~H20.4/1総合評価H20.4/1~H20.7/1総合評価H20.7/1~H20.10/1総合評価H20.10/1~H21.1/1総合評価都道府県都市名行政区区分地区H20.1/1~H20.4/1総合評価H20.4/1~H20.7/1総合評価H20.7/1~H20.10/1総合評価H20.10/1~H21.1/1総合評価群馬県茨城県東京都各期の地価LOOK総合評価(変動率)一覧北海道宮城県埼玉県千葉県東京都都道府県都市名行政区区分地区H20.1/1~H20.4/1総合評価H20.4/1~H20.7/1総合評価H20.7/1~H20.10/1総合評価H20.10/1~H21.1/1総合評価都道府県都市名行政区区分地区H20.1/1~H20.4/1総合評価H20.4/1~H20.7/1総合評価H20.7/1~H20.10/1総合評価H20.10/1~H21.1/1総合評価新潟県富山県石川県岐阜県長野県愛知県滋賀県京都府東京都神奈川県静岡県都道府県都市名行政区区分地区H20.1/1~H20.4/1総合評価H20.4/1~H20.7/1総合評価H20.7/1~H20.10/1総合評価H20.10/1~H21.1/1総合評価都道府県都市名行政区区分地区H20.1/1~H20.4/1総合評価H20.4/1~H20.7/