琵琶湖の現状と変遷整理シート国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所資料-1項目地形琵琶湖は四方を山々に囲まれ、東部・南東側は低平地が広く分布しており、北部・西部は急峻な山地が琵琶湖に迫っています。内容【文献より引用】琵琶湖は四方を比叡・比良・野坂・伊吹・鈴鹿・信楽などの山々により囲まれ、近江盆地と呼ばれる同心円状のまとまりのある地形を成している。東部および南東側は丘陵・扇状地・三角州等が発達し、低平地が広く分布している。琵琶湖の東部、南東側は、流域で最も丘陵・扇状地・三角州が発達し、低平地が広く分布する。北部、西部は、急峻な山地が琵琶湖に迫っている。(国土庁ほか,1999,「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書」の内容を琵琶湖河川事務所で編集)図流域の地形図出典:滋賀県琵琶湖・環境科学研究センター(滋賀県琵琶湖研究所)(1986)「滋賀県地域環境アトラス」標高・起伏量【上記の内容より読み取れる事項(追加)】琵琶湖の最深部は安曇川沖の104mである。北湖の平均水深は43mで、西岸では緩傾斜に、東岸では急峻になっている。南湖は水深が浅く、平均水深は4mである。水深10m以浅域は北湖東岸および南湖に多く分布している。資料-2項目地形(内湖の干拓)内湖は大規模な干拓が行われ、減少しています。内容【文献より引用】琵琶湖周辺に存在する内湖は、1940~50年(戦中・戦後)の食糧増産の必要性から大規模な干拓が行われ、1940~1995年までの55年間で、内湖の数は23箇所に、面積は約430haに減少した。残存する内湖も、以前の内湖とは大きく変わっており、湖岸が人工構造物となっているもの、水草がほとんど存在しないもの、あるいは常に刈り取られているもの、極端に水質が悪くなっているもの、本湖との間の連絡水路の不十分なもの等が多い。(下記出典の内容を琵琶湖河川事務所で編集)(内湖の数と面積は干拓事業終結年)図内湖の分布と面積出典:国土庁・環境庁・厚生省・農林水産省・林野庁・建設省(1999)「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書」より作成美濃部博・桑村邦彦(2001)琵琶湖周辺の内湖における魚類相の変化と生息環境分析.応用生態工学4(1),27-38.No,内湖名干拓事業面積(ha)1堅田内湖7.92小松沼7.83乙女が池8.94四津川内湖1944~195119.95五反田沼1.26十ヶ坪沼2.07菅沼2.88今津沼-9浜分沼5.410貫川内湖1944~195116.011塩津内湖1944~195116.812塩津娑婆内湖1959~196316.413野口沼6.214早崎内湖1964~197191.915大郷内湖1944~195113.916浜須賀沼2.417入江内湖1944~1947305.418松原内湖1943~197473.319野田沼15.020曽根沼1963~196887.021神上沼・古矢場沼7.222伊庭内湖49.023大中の湖1946~19681145.024小中の湖1942~1947342.125西の湖221.926北の庄沢15.827津田内湖1967~1971119.028北沢沼4.929水茎内湖1944~1947201.330野田沼1943~195139.531繁昌池1944~195133.832志那中内湖1944~19512.533平湖13.4既存23,新規10昭和の干拓(1942~1970年度)15湖2,521ha大中の湖(1,145ha)既存425ha,新規111ha干拓終了01000200030001940194519501955196019651970197519801985199019952000年度内湖 [ha]新規内湖既存内湖02040608018701880189019001910192019301940195019601970198019902000年度内湖箇所数既存内湖新規内湖資料-3項目地形(沿岸の浅場の面積)琵琶湖の沿岸帯の浅場の総面積は減少しています。内容【文献より引用】1995年における琵琶湖の沿岸帯の浅場(深度0~7m)の総面積は109.6km2で、1969年調査時の面積に比べ、約5km2少なかった。特に、南湖の深度0~1mの面積が3.4km2減少した。(下記出典の内容を琵琶湖河川事務所で編集)図沿岸帯の浅場面積(水深7m以浅の面積)の変化出典:滋賀県水産試験場(1998)「琵琶湖沿岸帯調査報告書」より作成0204060801001201401940195019601970198019902000年度湖底面積[km2]岩(R)礫(G)砂(S)泥(M)資料-4項目地質琵琶湖周辺の地質の基盤は秩父古生層で、これを貫いて花崗岩が各地に露出しています。内容【文献より引用】琵琶湖周辺の地質は、日本の地質構造からみると西南日本内帯に属している。基盤は、秩父古生層で湖の周囲に広く分布し、これを貫いて花崗岩が各地に露出する。これらの基盤の上には新生代第3紀中新統の鮎河層群が鈴鹿山脈西麓に分布し、古琵琶湖層群が主に湖の南東、南、西側部の丘陵を形成している。丘陵周辺部には段丘層がみられ、平野部に移行する。地層層序は、中・古生層、花崗岩が基盤を形成し、その周辺部を新生代第3紀、第4紀の堆積物が基盤を被覆している。図琵琶湖周辺の地質出典:国土庁・環境庁・厚生省・農林水産省・林野庁・建設省(1999)「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書」資料-5項目気候(気温)彦根における気温は、上昇・下降を繰り返しながら長期的に上昇傾向にあります。内容【文献より引用】図彦根気象台の年平均気温図彦根気象台の日最高気温の年平均値と夏日日数図彦根気象台の日最低気温の年平均値と冬日日数出典:彦根地方気象台編(1993)「滋賀県の気象」、気象庁HPより作成【上記の内容より読み取れる事項(追加)】彦根における長期的な気温変化は、上昇・下降を繰り返しながら上昇傾向にあり、100年間で平均約1.2℃の気温上昇が生じている。最高気温は約0.6℃、最低気温は約1.8℃の上昇であることからみると、全体的に気温が上昇しているのではなく、冬の冷え込みが減少し、気温較差が小さくなっているということがわかる。最高気温が25℃以上の「夏日」および最低気温が0℃以下の「冬日」に着目すると、夏日日数は長期的に大きく変化していないが、冬日日数は近年減少傾向にあり、前述のとおり、冬の冷え込みが減少していることがわかる。8910111213141900年1910年1920年1930年1940年1950年1960年1970年1980年1990年2000年気温(℃)050100150200250300冬日日数(日/年)冬日日数日最低気温の年平均値10ヵ年移動平均値151617181920211900年1910年1920年1930年1940年1950年1960年1970年1980年1990年2000年気温(℃)050100150200250300夏日日数(日/年)夏日日数日最高気温の年平均値10ヵ年移動平均値12.012.513.013.514.014.515.015.516.01900年1910年1920年1930年1940年1950年1960年1970年1980年1990年2000年気温(℃)年平均気温10ヵ年移動平均値資料-6項目気候(日照時間)彦根の日照時間は、近年減少傾向にあります。内容【文献より引用】150016001700180019002000210022001900年1910年1920年1930年1940年1950年1960年1970年1980年1990年2000年年間日照時間(時間/年)230024002500年間日照時間10ヵ年移動平均値図彦根気象台での長期的な年間日照時間の動向出典:彦根地方気象台編(1993)「滋賀県の気象」、気象庁HPより作成【上記の内容より読み取れる事項(追加)】彦根における日照時間の全般的な変化は、1960年頃までは、約20年周期で増減を繰り返しているが、1970年頃以降は、その周期が短くなりつつあり、かつ、近年は若干減少する傾向がみられる。特に、1980年代半ばより大きく減少しており、上昇傾向にある気温とは異なる傾向にある。資料-7項目気候(降水量)彦根の降水量は、長期的に低下傾向にあります。内容【文献より引用】図彦根気象台の年降水量出典:彦根地方気象台編(1993)「滋賀県の気象」、気象庁HPより作成図彦根の年最大時間降水量の経年変化図出典)水資源機構(2003)「高時川流域周辺気象特性検討業務」表各気象官署の最大時間降水量の変化率(単位:mm/100年)1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月彦根7791313182818211086統計期間:1916~2002年有意性の検定を行い,95%で有意に増加していれば赤,減少していれば青で示している。出典:水資源機構(2003)「高時川流域周辺気象特性検討業務」【上記の内容より読み取れる事項(追加)】彦根の降水量の変化をみると、100年間の累年平均値が1653.5mmに対し、近年の平均値(1971~2000年)が1617.9mmであり、長期的に低下傾向にある。特に、1960年代以降の傾向をみると、その低下傾向が著しい。また、年間降水量が1200mm程度の少雨年が、1900年~1970年の約70年間ではわずかであるのに対し、1970年代後半以降では頻繁に発生している。彦根のおよそ100年間の時間最大降水量をみると、最大時間降水量は統計的に有意に増加している。しかし,近年30年に限ってみた場合には流域の最大時間降水量の増加は目立たなくなっている。10001500200025001900年1910年1920年1930年1940年1950年1960年1970年1980年1990年2000年年降水量10ヵ年移動平均年降水量近年は降水量が少ない年が頻発年降水量(mm/年)y=0.1063x+26.219R2=0.05380.020.040.060.080.0100.01894189819021906191019141918192219261930193419381942194619501954195819621966197019741978198219861990199419982002降水量(mm)資料-8項目気候(積雪量)彦根の積雪量(最大積雪深)は、長期的に減少傾向にあります。内容【文献より引用】02040601900年1910年1920年1930年1940年1950年1960年1970年1980年1990年2000年日最深積雪深(cm/日)04080120積雪日数(日/年)80100160200積雪日数日最深積雪深の年最大値10ヵ年移動平均値図彦根気象台での長期的な積雪深の動向出典:彦根地方気象台編(1993)「滋賀県の気象」、気象庁HPより作成図彦根の最大積雪深の経年変化図出典:水資源機構(2003)「高時川流域周辺気象特性検討業務」表各気象官署のおよそ100年間の最深積雪の変化率(単位:cm/100年)1月2月3月4月5月11月12月年間彦根-12-13-2-6-18統計期間:彦根(1903~2002年)有意性の検定を行い,95%で有意に増加していれば赤,減少していれば青で示している。出典:水資源機構(2003)「高時川流域周辺気象特性検討業務」【上記の内容より読み取れる事項(追加)】彦根における長期的な積雪量は、およそ100年間の最大積雪深をみると減少している。y=-0.1825x+46.829R2=0.07020.020.040.060.080.0100.01894189819021906191019141918192219261930193419381942194619501954195819621966197019741978198219861990199419982002積雪深(cm)資料-9項目水文(琵琶湖の水収支)琵琶